
日本には四季があり、それぞれの季節によって天候や気温が異なります。外壁塗装は天候の影響を大きく受けるため、施工に適さない時期も存在します。
外壁塗装や屋根塗装は屋外で行う工事のため、雨や雪の日は作業ができません。天候不良の日が続くと工事が中断し、結果的に工期が延びてしまいます。また、塗装には適切な乾燥時間が必要であり、湿度や気温の変化が仕上がりに大きく影響を与えます。
では、具体的にどの時期が外壁塗装に適さないのか、詳しく見ていきましょう。
梅雨や台風シーズンの影響
雨の影響を受けやすい6月~7月
梅雨の時期である6月~7月は、連日のように雨が降るため、外壁塗装には適していません。塗装工程には「下塗り・中塗り・上塗り」の3段階があり、それぞれの塗料が完全に乾くまで一定の時間が必要です。しかし、雨の日は湿気が多く、乾燥が遅れるため、通常よりも工期が長引いてしまいます。
また、雨が続くことで工事のスケジュールが大幅にずれ込み、職人の手配が難しくなることもあります。そのため、可能であれば梅雨の時期を避けるのが賢明です。
台風が多い9月
9月は台風シーズンに入るため、強風や大雨による影響を受けやすい時期です。強風が吹くと、塗料が飛散しやすくなり、周囲の建物や車に付着する可能性があります。また、足場を組んで作業を行うため、強風が吹くと危険が伴います。
台風シーズンは短期間で過ぎ去ることが多いですが、塗装工事を計画する際には天気予報を確認し、台風が接近している時期を避けることが重要です。
冬の寒さと雪の影響
気温5℃未満は塗装に不向き
外壁塗装に使用される塗料は、一定の気温と湿度の条件を満たしていないと適切に乾燥しません。一般的に、気温5℃未満または湿度85%以上の環境では、塗料の乾燥が極端に遅くなり、仕上がりにムラが生じたり、塗膜が剥がれやすくなったりします。
このため、寒冷地では冬場の塗装工事を避けるケースが多いです。ただし、地域によっては昼間の気温が5℃以上に上昇する場合もあるため、天候を考慮しながら施工を計画することが大切です。
雪の多い地域では工期が延びる
雪が多く降る地域では、塗装工事ができない日が続くため、工期が予定よりも長くなる可能性があります。また、雪が積もることで足場が不安定になり、職人の安全を確保するために作業を中断せざるを得ないこともあります。
そのため、積雪が多い地域にお住まいの場合は、春や秋のシーズンに塗装を計画するのが望ましいでしょう。
外壁塗装に最適な時期は?
ここまで、塗装に適さない時期について解説しました。では、逆に外壁塗装に適した時期はいつでしょうか?
ベストシーズンは秋(10月~11月)
外壁塗装に最適な時期は、10月~11月の秋のシーズンです。気温が安定しており、雨も少ないため、塗料が適切に乾燥しやすく、スムーズに工事を進めることができます。
また、秋は空気が乾燥しているため、塗装後の仕上がりも良くなります。日照時間も十分にあるため、工事のスケジュールが組みやすいのもメリットの一つです。
春(3月~5月)も塗装に適した時期
春(3月~5月)も比較的天候が安定しており、外壁塗装に適しています。ただし、地域によっては3月頃に雪が残っていたり、朝晩の冷え込みが厳しい場合があるため、施工スケジュールには注意が必要です。
また、春と秋は塗装工事の繁忙期となるため、希望する日程で工事を行うためには、早めに業者に相談するのが望ましいです。
季節ごとのメリット・デメリット
季節 | メリット | デメリット |
---|---|---|
春(3月~5月) | 天候が安定しており、塗料が乾燥しやすい | 繁忙期のため予約が取りにくい |
夏(6月~8月) | 日照時間が長く、作業時間を確保しやすい | 梅雨や台風の影響で工期が延びる可能性がある |
秋(10月~11月) | 気温・湿度が最適で、仕上がりが良い | 繁忙期で業者のスケジュールが埋まりやすい |
冬(12月~2月) | 工事の閑散期で値引き交渉がしやすい | 気温が低く、塗料の乾燥が遅れる |
まとめ

外壁塗装を成功させるためには、適切な時期を選ぶことが重要です。
特に、梅雨(6月~7月)、台風シーズン(9月)、冬場(12月~2月)は天候や気温の影響を受けやすいため、塗装工事には適していません。
一方で、10月~11月の秋や3月~5月の春は、天候が安定しており、塗装工事に最適な時期といえます。
外壁塗装を計画する際は、地域の気候や施工業者のスケジュールを考慮しながら、最適なタイミングを選びましょう。